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  3. 資材の遅れや価格上昇が気になる今、家づくりで大切なのは「早めの準備」です

ニュースだけでは分からない、住宅現場の今

家づくりを考えている方にとって、最近のニュースは少し不安になる内容が多いかもしれません。

中東情勢、原油価格、物流の不安定さ、物価上昇。
こうした言葉を目にすると、

「住宅資材はちゃんと入るのだろうか」
「建築費が急に上がるのではないか」
「今、家づくりを考えても大丈夫なのだろうか」

そんな心配をされる方もいらっしゃると思います。

では、実際の住宅現場では何が起きているのでしょうか。

私たちの現場感覚としては、たしかに資材や設備の納期に、少し影響は出ています。
ただし、家づくり全体が止まってしまうような状況ではありません。

たとえばキッチンについては、通常よりも3週間程度、納期が長くなっているケースがあります。
以前よりも、設備や建材の発注時期を早めに確認する必要は出てきています。

つまり、今の状況は、
「もう家づくりができない」
というものではありません。

ただ、
「これまで通りの感覚で、後から決めればよい」
という進め方は、少し注意が必要になってきていると感じます。

価格上昇も、必要以上に怖がりすぎないこと

建築費についても、心配される方は多いと思います。

たしかに、資材や設備の価格は以前より上がっています。
ただ、現在の肌感覚としては、「断熱材が一気に40%上がる」というような強い上昇とは少し違います。

新建ハウジング5月20日号(私たちがよく読む業界紙です)では、
「4月の木造住宅工事原価、前年同月から約6%上昇」
という記事が載っていました。

資材や設備によって差はありますが、
最終的には10%から15%程度の上昇感を見込んでおく必要がある、
という印象です。

もちろん、今後のことを正確に言い切ることはできません。
情勢が大きく動けば、納期や価格にさらに影響が出る可能性もあります。

だからこそ大切なのは、極端に不安になることではありません。

大切なのは、
今のうちに、家づくりの判断材料をそろえておくこと
です。

不安だから止まる。
急かされるように進める。

そのどちらでもなく、
落ち着いて判断できる状態をつくっておくことが、これからの家づくりではとても重要になります。

「決める」のではなく「備える」という考え方

家づくりというと、すぐに
「契約するか、しないか」
「建てるか、やめるか」
という話になりがちです。

でも、今のように先行きが読みづらい時期ほど、いきなり決断する必要はありません。

まず必要なのは、
いざという時に動ける準備
です。

たとえば、良い土地が見つかった時。
補助金や制度を使えるタイミングが来た時。
資材や設備の納期が読める時。
ご家族の生活のタイミングが合った時。

その時に、資金計画も、建物の大きさも、性能の優先順位も、何も決まっていなければ、慌てて判断することになります。

慌てた家づくりでは、どうしても見落としが増えます。

本当は必要だった性能を削ってしまう。
毎月の返済を少し無理してしまう。
外構や諸費用を後回しにして、予算が苦しくなる。
設備や仕様を急いで決めて、後から後悔する。

こうしたことを避けるためにも、今は「急いで決める」のではなく、
良いタイミングが来た時に、正しく動けるように備えておく
ことが大切です。

納期が読みにくい時期ほど、早めの仕様整理が大切です

設備や建材の納期に少し遅れが出ている時期は、家づくりの進め方にも工夫が必要です。

特にキッチン、浴室、洗面台、トイレ、給湯器、窓、断熱材、外装材などは、暮らしや工事工程に大きく関わるものです。

これらを後回しにしてしまうと、いざ工事が進んだ時に、
「希望していた商品が間に合わない」
「別の商品に変更しなければならない」
「工程を調整しなければならない」
ということが起こる可能性があります。

もちろん、すべてを最初から細かく決め切る必要はありません。

ただ、
どんな暮らしをしたいのか。
どこにお金をかけたいのか。
どこはシンプルでよいのか。
性能面で譲れない部分はどこか。
設備にどこまでこだわるのか。

こうした方向性は、早めに整理しておく方が安心です。

方向性が決まっていれば、納期や価格に変化があった時にも、落ち着いて代替案を考えることができます。

予算は「建物価格」だけで見ない

価格が動きやすい時期ほど、予算の考え方も大切になります。

家づくりでは、建物本体の金額だけを見ていると、後で苦しくなることがあります。

土地代。
外構工事。
地盤改良。
登記費用。
火災保険。
住宅ローンの諸費用。
カーテン、照明、家具、家電。
引っ越し費用。
そして、予備費。

これらもすべて、暮らし始めるために必要なお金です。

さらに、住み始めてからは、光熱費やメンテナンス費もかかります。

だからこそ、建築費が上がりやすい時期には、
最初に総額を見ておくこと
がとても大切です。

「建物にいくら使えるか」だけでなく、
「暮らし始めた後も、無理なく支払っていけるか」
まで考える必要があります。

迷った時ほど、家を大きくしすぎない

物価が上がっている時期に、家づくりで大切になるのが、建物の大きさです。

家は、広くすればするほど建築費が上がります。
冷暖房に必要なエネルギーも増えます。
将来の修繕やメンテナンスにかかる費用も増えます。

もちろん、必要な広さを無理に削る必要はありません。

ただ、
「何となく広い方が安心」
「せっかくだから大きくしたい」
という考えだけで面積を増やしていくと、予算を圧迫しやすくなります。

これからの家づくりでは、
広さを増やすことよりも、暮らしやすさの密度を高めること
が大切です。

家族が自然に集まれるリビング。
家事がしやすい動線。
必要な場所に必要な収納。
冬暖かく、夏涼しく過ごせる断熱性能。
少ないエネルギーで快適に暮らせる空調計画。

こうしたことが整っていれば、家は必要以上に大きくなくても、十分に豊かな暮らしができます。

削ってはいけないものを見極める

予算が気になる時、多くの方が最初に考えるのは、
「どこを削ればよいか」
ということです。

もちろん、予算調整は必要です。

しかし、削る場所を間違えると、住み始めてから後悔することがあります。

たとえば、断熱性能を落とす。
窓の性能を下げる。
気密や空調計画を軽く考える。
耐震性を最低限で済ませる。

こうした部分は、完成してから簡単に直すことが難しいところです。

見た目の仕上げや設備のグレードは、将来交換できる場合があります。
しかし、断熱、気密、耐震、窓、空調計画の基本部分は、家の快適さや光熱費、耐久性に長く関わります。

予算が不安な時ほど、
何を削ってよくて、何を守るべきか
を慎重に考える必要があります。

新築だけでなく、今の住まいを良くする選択もある

家づくりを考えている方の中には、
「本当は新築を考えていたけれど、今の状況では少し不安」
という方もいらっしゃると思います。

その場合、選択肢は新築だけではありません。

今のお住まいの状態によっては、窓の断熱改修や、部分的な断熱リフォームによって、暮らしの快適さを大きく改善できることもあります。

特に窓は、住まいの暑さ寒さに大きく関係します。

冬に冷気を感じる。
夏に窓まわりが暑い。
結露が気になる。
冷暖房しても効きが悪い。
光熱費が高い。

こうした悩みがある場合、窓まわりの改善はとても効果的です。

ただし、断熱改修も計画が大切です。

窓だけでよいのか。
床や天井、壁も考える必要があるのか。
換気や結露の問題はないか。
耐震との関係はどうか。
冷暖房の計画は合っているか。

こうしたことを見ながら進めることで、費用をかけた分だけ効果の出やすいリフォームになります。

不安な時期に必要なのは、勢いではなく整理です

今後、資材価格や納期がどう動くかは、誰にも正確には分かりません。

ただ、ひとつ言えるのは、
何も準備しないまま時間だけが過ぎてしまうと、いざ動きたい時に判断が難しくなるということです。

反対に、今のうちから家計、予算、土地、建物の大きさ、性能、設備、将来の暮らしを整理しておけば、状況が動いた時にも落ち着いて対応できます。

資材の納期が少し延びても、早めに確認しておけば調整できます。
価格に変化があっても、予算の優先順位が決まっていれば判断できます。
良い土地や良いタイミングが来た時にも、慌てずに進められます。

家づくりは、勢いだけで進めるものではありません。
かといって、不安だけで止めてしまうものでもありません。

大切なのは、
その時が来た時に、間違いのない選択ができるように準備しておくこと
です。

まずは、今の状況を一緒に整理してみませんか

家づくりをすぐに始めるかどうかは、ご家族ごとに違います。

今進めた方がよい方もいれば、少し時間をかけた方がよい方もいます。
新築が合う方もいれば、今のお住まいを改善する方が現実的な方もいます。

大切なのは、周りの状況に流されることではなく、
ご家族にとって無理のない道筋を見つけることです。

プラスホームでは、家づくりを急かすのではなく、まずは今の状況を整理するところからお手伝いしています。

資金計画のこと。
建物の大きさのこと。
断熱や窓のこと。
光熱費のこと。
今のお住まいの不満。
これからの暮らし方。

そうしたことを一つずつ確認していくと、漠然とした不安が、具体的な判断材料に変わっていきます。

不安な時期だからこそ、焦らず、でも何もせずに止まらず。
いざという時に、間違いのない住まいづくりに取りかかれるように。

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