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  3. 夏の家づくりで気をつけたい!「湿度」と上手に付き合う方法

家づくりを考えている方に
ぜひ知っておいていただきたい
「夏の湿度」についてのお話です。

日本の夏はとても蒸し暑いですよね。

気温が高いだけでなく、
ジメジメした湿気が体にまとわりついて、
思わず「エアコンつけっぱなし…」
なんてことも。

実はこの「湿度」、
家の快適性や健康にも
大きな影響を与えるんです。

そこで今回は、家の中を
快適な湿度で保つための
考え方や対策をわかりやすく解説します!


なぜ日本の夏は「不快」なの?

ヨーロッパの夏は40℃を超えても
カラッとしていることが多いのに対し、
日本の夏は「ムシムシ・ジメジメ」が特徴。

これが私たちをしんどく感じさせる原因です。

湿度が高いと何が困るの?

  • 人間の汗が蒸発しにくくなり、体温調整がうまくできない

  • 結果、熱中症のリスクが高まる

  • カビ・ダニも増えやすく、健康にも悪影響


家の中の湿気、どこから来るの?

家の中の湿度を上げてしまう「湿気」は、
大きく分けて3つのルートからやってきます。

① 換気による外からの湿気

今の住宅には「24時間換気」が
義務づけられています。

これは健康のために必要なのですが、
外の湿った空気がどんどん家に
入ってきてしまうんです。

例えば、岐阜の夏の外気は
1㎥あたり約21.6gの水蒸気を
含んでいます。

快適な室内環境(25.5℃・湿度55%)
に保とうとすると、
1日に約32Lもの水分を除湿しないと
いけない計算になることもあります。

② 家の中で発生する湿気

  • 人間の呼吸や汗:1人あたり1日1Lほど

  • 洗濯物の室内干し:10kgの洗濯物なら約5Lの水分

  • お風呂の湯気:1日2~15Lも発生することも

  • 調理や炊飯:1日0.1~0.6L

  • 食洗機などの家電からの蒸気も無視できません

③ 壁や屋根など「外皮」からじわじわ入る湿気

湿気は空気だけでなく、
壁材や断熱材を通じて
「にじみ出る」ように入って
くることもあります。

気密・断熱性能によっては、
1日で7L以上の水分が侵入してくることも!


それ、除湿機だけで足りますか?

では、それだけの湿気をどうやって取り除くか?

除湿方法の違いと実力

方法除湿量(1日)備考
家庭用除湿機約0.6L焼け石に水かも…
業務用除湿機約33L大型・現実的でない
エアコン最大約43Lドレーンホースで自動排水可能。

※エアコンは「部屋の温度が下がると除湿をやめてしまう」サーモオフ問題もあるので要注意!


湿度を下げるコツ:まずは「入れない」こと

湿度対策の基本は「入ってくる湿気を減らすこと」。

家づくりでできる湿気対策のポイント

  • 熱交換換気システムを採用することで、換気による湿気の流入を大幅にカット(40%減も可能)

  • **気密性・断熱性の高い外皮(壁・屋根)**で、湿気のにじみ出しをブロック

  • 生活習慣を見直す(例:夏はお風呂のお湯を早めに抜く、部屋干しを避けるなど)


湿度対策はまず「計算」で!

理想の湿度コントロールは、
単なる家電まかせでは難しいです。

大切なのは、「湿気の量」と「除湿の力」を
しっかり計算して、
過不足なく設計すること
です。

夏を快適に、健康に、
そして省エネで過ごすためには、
湿度コントロールがとても大切。

感覚や「なんとなく」ではなく、
きちんと根拠を持って
設計してくれる人と一緒に
家づくりをしてみませんか?

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