付加断熱と聞くと、「断熱性能を上げるためのもの」
というイメージが強いかもしれませんが、
実はそれだけじゃないんです。
今回は、断熱だけじゃない
“付加断熱の本当の価値”を、
わかりやすく5つのメリットにまとめてご紹介します。
付加断熱をすると、
室内の温度変化が小さくなるため、
柱や壁などの内装材が伸び縮みしにくくなります。
木材は温度差によって収縮します。
例えば年間で26℃の温度差があると、
木材は約4mm伸び縮みします。
これがクロスのシワや割れの原因になります。
一方、付加断熱をした家では、
温度差は13℃ほどに抑えられるので、
内装の変化が少なくなり、
きれいな状態を長く保てるんです。
最近の家では「制震テープ」など、
温度の影響を受けやすい素材を構造材に使うことがあります。
付加断熱があると、
こうした熱の影響を受けやすい素材を高温や低温から守ることができ、
劣化を防ぐことができます。
結果として、家の強度や耐久性を長く保てるのです。
EPSやXPS(ボード状の断熱材)などの
一定の仕様で付加断熱を行えば、
外壁に木材を使っても防火認定を取得できます。
つまり、見た目にこだわった木の外壁でも、
火災に強い家をつくることができるんです。
付加断熱をすることで壁の「耐震性能」が
2倍以上に高まる可能性があることが実験で分かってきました。
特に「発泡プラスチック系」の付加断熱材は、
構造体と一体となって力を分散してくれるため、
建物の粘り強さが増すという研究結果があります。
1991年の北海道での研究で、
外側に断熱をした住宅では
気密性能の劣化が起きにくいということもわかっています。
気密性が高いということは、
夏の冷房・冬の暖房の効きが良くなるということ。
結果的に光熱費も抑えられます。
もちろん良いことばかりではありません。
主なデメリットは以下の2点です:
とはいえ、最近では狭小地でも対応可能な方法が増えています。
「どうせなら最初からやっておいた方がいい」と考える方も増えているのが現状です。
効果 | 内容 |
---|---|
断熱性能向上 | 冬暖かく、夏涼しい家に |
内装保護 | クロスの割れ・シワを防ぐ |
構造保護 | 熱に弱い制震テープなどを守る |
防火性向上 | 見た目の良い木の外壁でも防火認定が取れる |
耐震性向上 | 実験で壁の強度が2倍以上になる可能性あり(特に発泡プラ系) |
気密性保持 | 外気の侵入が少なくなり、冷暖房効率UP&光熱費削減 |
付加断熱はただの「断熱強化」ではありません。
家の寿命や快適性、安全性にも大きく関わってくる重要な要素です。
少しでも取り入れられる余地があるなら、
ぜひ前向きに検討してみてください!