まずウッドデッキといえば、
やっぱり木製を思い浮かべる方が多いでしょう。
天然木ならではの風合いや味わい、
そして“「経年劣化」ではなく「経年美化」”する
楽しさが大きな魅力です。
たとえば京都や金沢の古い街並み。
あの味わい深い景色は、
時間が育てた美しさです。
ウッドデッキも同じで、
年月を重ねるごとに表情を変え、
銀白色に変化していくその姿に
心惹かれる方も多いのではないでしょうか。
木材には大きく分けて「ハードウッド」と
「ソフトウッド」があります。
主な樹種:ウリン、イペ、イタウバなど
特徴:非常に硬く、耐水性・耐虫性に優れる
寿命:20年以上ノーメンテでもOK
注意点:ささくれが出やすく、素足にはやや不向き。加工も難しめ
主な樹種:レッドシダー、ヒノキ、ヒバなど
特徴:柔らかく、足ざわりが良い。加工しやすく素足でも快適
寿命:10年前後(防腐塗料でさらに延命可能)
特にヒバやヒノキは日本の気候に合っていて、
月見台や縁側などにピッタリ。
素足でも心地よく、春や秋にはお酒や
お茶を楽しめる上質な時間を演出してくれます。
一方で“樹脂製(人工木)”のウッドデッキは、
いわばプラスチックのような素材です。
ポリプロピレンなどに木粉を混ぜた
人工木もあり、見た目は本物に近づいています。
腐らない、シロアリがこない
メンテナンス不要(20年以上手入れなしでも可)
色褪せしにくく、雨にも強い
掃除がしやすく、カビ・汚れがつきにくい
夏場はかなり熱くなる(素足注意)
経年美化がない(経年変化を楽しめない)
木目が均一で、やや機械的に見えることも
最近では、人工芝や樹脂デッキで子どもが
遊びやすい庭をつくる家庭も増えていますが、
見た目にチープ感を感じる方もいるのが
正直なところです。
用途や価値観次第ですね。
木粉と樹脂を混ぜた“人工木(再生木)”は、
木の質感と樹脂のメンテナンス性の
“いいとこ取り”を狙った製品です。
本物の木に近い見た目(製品による)
傷がついてもサンディングで補修可能
タンニンやヤニが出ないため、汚れが付きにくい
とはいえ、天然木にしか出せない
“揺らぎ”や“個体差”のある美しさは、
やはり人工木には再現しきれません。
項目 | 木製ウッドデッキ | 樹脂製・人工木デッキ |
---|---|---|
メンテナンス | 定期的な塗装や洗浄が必要 | メンテナンスほぼ不要 |
耐久性 | 樹種により10〜20年以上 | おおよそ20年以上 |
見た目 | 自然な風合い、経年美化あり | 均一な見た目、変化は少ない |
素足の快適さ | 柔らかめの木は快適 | 夏場は熱くなることも |
価格帯 | 樹種により幅あり(高級材高い) | 人工木は製品により差あり |
私の個人的な好みを言えば、
やはり木製ウッドデッキが好きです。
確かにメンテナンスは必要ですが、
それもまた楽しみのひとつ。
3年〜5年に一度、家族みんなでペンキを塗る
――缶ビール片手に、
わいわいと過ごすその時間は、
家族の記憶に残る大切なイベントになります。
お庭やデッキは、住まいの延長。
単なる設備ではなく「時間を過ごす場所」ですから、
手間を楽しみに変えられる方には、
ぜひ天然木をおすすめしたいです。
ウッドデッキに「絶対の正解」はありません。
・小さなお子さんの安全を優先するなら、樹脂製や人工木もいい選択です。
・素材の風合いを大切にしたいなら、天然木がベストです。
あなたの暮らしやお庭の使い方に
合った素材を選んで、10年、20年先まで楽しめる
ウッドデッキを作ってくださいね。