セルロースファイバーは、
自然素材でできていて環境に優しい、
調湿性があるなど、
多くのメリットがあることから、
人気のある断熱材です。
「セルロースファイバーは最強の断熱材」
といった声もよく耳にします。
今回は、そんなセルロースファイバーについて、
メリットだけでなくデメリットや
他の断熱材との比較なども含めて、
より深く掘り下げて考えてみたいと思います。
断熱材の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
セルロースファイバー | 自然素材、調湿性、防音性、防火性 | 断熱性能が低い、施工が難しい、価格が高い |
グラスウール | 断熱性能が高い、価格が安い | カビが生えやすい、チクチクする |
ウレタンフォーム | 断熱性能が高い、気密性が高い | VOC(揮発性有機化合物)の放出、燃えやすい |
無機質断熱材(ロックウールなど) | 耐火性、耐久性が高い | 重い、加工が難しい |
セルロースファイバーは、自然素材で環境に
優しいという点で魅力的な断熱材ですが、
断熱性能という点では他の断熱材に劣るという事実があります。
「セルロースファイバーは最強」という
イメージを持っている方も多いかもしれませんが、
それは必ずしも正しいとは言えません。
断熱材を選ぶ際には、断熱性能だけでなく、
価格、施工性、環境への配慮など、
様々な要素を総合的に考慮する必要があります。
セルロースファイバーは、優れた点もあれば、
デメリットもあります。よくある誤解や注意点を以下にまとめました。
セルロースファイバーは、自然素材で環境に
優しいという点で魅力的な断熱材ですが、
万能ではありません。
断熱材を選ぶ際には、セルロースファイバーだけでなく、
様々な断熱材を比較検討し、
自分の住宅に合った最適な断熱材を選ぶことが大切です。
断熱材選びに迷ったら、専門家にご相談することをおすすめします。
A. セルロースファイバーは、
古紙などをリサイクルして作られるため、
環境負荷が少なく、他の断熱材と比較して
環境への配慮がなされていると言えるでしょう。
A. セルロースファイバーそのものが
アレルギーの原因となることは、
一般的に考えられていません。
A. セルロースファイバーに
ホウ酸が添加されているため、
シロアリの食害を防ぐ効果があります。
A. セルロースファイバーは、
一定の湿気を吸収・放出する調湿性を持っていますが、
過度の湿気はカビや腐敗の原因になる可能性があります。
そのため、適切な換気と気密性の確保が重要です。
A. セルロースファイバーは、
吹き込み施工が必要なため、
他の断熱材に比べて施工が難しいとされています。
専門的な知識と技術を持った
業者に依頼することが大切です。
以上、セルロースファイバーに
関するよくある質問と回答です。
いかがですか。
一番人気の断熱材と言われる
「セルロースファイバー」ですが、
決して安くありません。
その特徴をよく理解して、
自分自身の住まいづくりに
合うかどうかを検討しましょう。
判断が難しい場合は、
信頼できる専門家に相談して、
採用するかどうかを判断しましょう。
弊社が提供する住まいの屋根断熱は、
密度55㎏級のセルロースファイバーを、
厚さ300㎜で吹き込みます。
メリット、デメリットを考慮したうえで、
屋根断熱として標準化しました。
その理由は、セルロースファイバーの
蓄熱性のメリットを活かしたいからです。
冬場に蓄熱を行うと、
日中に取り入れた熱を夜間まで保持でき、
室内の快適さを維持することができます。
市場にはさまざまな蓄熱材が存在しますが、
特に高価なものは導入が
難しいことが多いです。
したがって、屋根断熱にセルロースファイバーを
使用する方法が現実的です。
セルロースファイバーを300mm程度
充填することで、熱を効果的に蓄えつつ、
冷暖房の効率を高めることが可能です。
HEAT20のG3クラス(断熱等性能等級7)の
高性能住宅では、断熱材が熱を効果的に蓄えます。
しかし、夏場には蓄熱が過剰になり、
室内が過熱状態になる可能性があります。
これは、日射遮蔽を十分に行わずに
太陽の熱を取り込んでしまう場合に起こりやすいです。
※あるハウスメーカーで起きている現象に近いですね。
私の住まいづくりは、
床材や壁仕上材やキッチンやトイレのように
入居後でも入れ替えができるものより、
入居後の入れ替えがしづらいものは、
建物性能に関わる部分がほとんどですが、
その性能や特徴を優先して吟味し、
コストを掛けてでも納得できる良い材料を
使用したいという思いがあります。
コストの掛け方には、
それぞれの考え方がありますが、
みなさんはいかがでしょうか。