結露対策の基礎知識

冬場の結露を防ぐポイント

冬になると、家の中でよく見られる現象の一つが結露です。

今回は、冬型結露を抑えるための
ポイントについてお話しします。

結露に関する情報は既に多くの方が
ご存知かもしれませんが、
基本的な知識を再確認することはとても大切です。

ぜひ最後までお読みください。

結露とは？

結露が発生する仕組みを簡単に説明します。

1. 湿気を含んだ暖かい空気が、
2. 冷たい表面に触れることで、
3. 空気中の水分が水滴として現れる現象

この3つの要素が揃うと結露が発生します。

結露には2種類あります。

• 表面結露: 窓ガラスや冷たいビールグラスの表面など、目に見える結露
• 壁体内結露: 見えない場所で発生し、家の構造を劣化させる結露

特に壁体内結露は深刻で、
建物に大きなダメージを与える可能性があります。

壁体内結露を防ぐには？

壁体内結露は、壁の断熱材や構造部分で発生します。
以下のポイントを押さえて対策を行いましょう。

1. 気密シートを使用する

気密シートやベーパーバリアは、
湿気を防ぎ断熱材を守る
重要な役割を果たします。

特にグラスウールやロックウールなどの
繊維系断熱材は湿気を通しやすいため、
気密シートの有無が結露対策の鍵となります。

2. 透湿シートを活用する

水蒸気を逃がしやすい透湿シートを選びましょう。

構造合板のように
湿気を通しにくい素材ではなく、
ハイベストウッドなどの透湿性の
高いパネルを使うと良いです。

3. 発泡断熱材の注意点

100倍発泡ウレタン断熱材の場合、
施工方法によっては湿気を防ぐ
“スキン”が損なわれることがあります。

気密シートを追加することで
安全性を高めることができます。

表面結露を防ぐには？

1. 表面温度を露点温度以上に保つ

露点温度とは、空気中の水蒸気が
水に変わる温度のことです。

表面温度が露点温度を
下回らないようにするには、
以下の対策が有効です。

• オール樹脂の窓枠を選ぶ: 樹脂は外気温の影響を受けにくく、結露を抑える効果があります。
• 樹脂スペーサー付きのペアガラスを採用する: 窓の表面温度が下がりにくくなります。
• 北側の窓にトリプルガラスを採用する: 北側の窓は面積が小さいため、コストを抑えつつ効果的な断熱が可能です。

2. 湿度をコントロールする

人が多く集まる場所では
湿度が上がりやすいです。

寝室やリビングでは、
適切な換気や加湿の抑制を行いましょう。

特に鍋料理など、湿気を多く発生させる
場合には以下の対策を検討してください。

• IHヒーターの使用: ガス調理は燃焼時に水蒸気が発生するため、IHに切り替えることで湿度を抑えることができます。(※)
• 窓を開ける: 短時間の換気で湿気を逃がします。
• 排気ダクトの設置: 鍋の近くに排気設備を設けると湿気の発生を抑えられます。

結露を発生させないために！

結露対策の基本は、

1. 気密ラインの確保
2. 透湿性の高い素材の使用
3. 窓の性能向上
4. 湿度管理

これらを組み合わせることで、
冬場の結露を効果的に防ぐことができます。

特に壁体内結露の対策は、
長期的に家を守るために非常に重要です。

今回の内容を参考にして、
快適で結露のない冬をお過ごしください！