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  3. 「残クレ」住宅ローンは本当に得なのか?

家づくりを考える前に知っておきたい注意点【年齢・年収・資産別】

最近、車の購入方法として知られてきた「残価設定型ローン(残クレ)」が、住宅ローンの分野にも広がり始めています

「毎月の返済額が抑えられるなら助かる」
そう感じる方も多いかもしれません。

しかし一方で、新聞記事でも指摘されている通り、残クレ住宅ローンは仕組みを理解せずに使うと、将来の負担が大きくなりやすいローンでもあります。

今回は、家づくりを検討中の方に向けて、

  • 残クレ住宅ローンの基本

  • 通常の住宅ローンとの違い

  • 年齢別・年収別・資産別の注意点

を整理しながら、後悔しない判断のための視点をまとめます。


そもそも「残クレ住宅ローン」とは?

残クレ住宅ローンとは、
将来の住宅価値(残価)をあらかじめ設定し、その部分を返済対象から外す住宅ローンです。

たとえば

  • 住宅価格:5,000万円

  • 残価設定:1,500万円

とした場合、
実際に毎月返済する元本は 3,500万円分 となります。

その結果、

  • 月々の返済額は軽くなる

  • しかし残価部分にも利息がかかる

  • 総返済額は増えやすい

という特徴を持ちます。


残クレ住宅ローンと通常住宅ローンの違い

ここで、残クレ住宅ローンと通常の住宅ローンを比較してみましょう。

残クレ住宅ローン vs 通常住宅ローン 比較表

比較項目残クレ住宅ローン(残価設定型)通常住宅ローン
毎月の返済額◎ 低く抑えやすい△ 借入額に応じて一定
総返済額(総利息)△ 多くなりやすい◎ 比較的抑えやすい
利息のかかり方残価部分にも利息がかかる返済中の元本のみ
将来の不確実性△ 住宅価値に左右される◎ 借入条件が明確
売却・住み替え△ 制限が出やすい◎ 比較的自由
相続のしやすさ△ 残価精算が必要◎ 借入残高が明確
老後の安心感△ 借金が残りやすい◎ 完済時期を計画しやすい
向いている人資産余力があり仕組みを理解している人安定・確実に返したい人

この表から分かる通り、
「今の家計が楽か」「将来が安心か」 では、評価が大きく分かれます。


【全体的な注意点】残クレ住宅ローンで見落としがちなポイント

① 毎月返済は軽いが、総利息は重くなりやすい

記事内の試算でも、同じ条件の通常ローンと比べて
総利息が数百万円多くなるケースが示されています。

「今は楽」でも、
長期で見ると支払総額は重くなる
これが残クレ住宅ローンの本質です。


② 将来の住宅価値は保証されない

残価は、

  • 立地

  • 建物性能(断熱・耐震・劣化対策)

  • メンテナンス状況

  • 市場環境

によって大きく左右されます。

35年後に想定通りの価値が残るとは限りません。


③ 売却・住み替え・相続が複雑になりやすい

残価が残ったままでは、

  • 売却

  • 建て替え

  • 相続

の際に、追加の精算や調整が必要になることがあります。

これは、人生の選択肢を狭める要因になり得ます。


【年齢別】残クレ住宅ローンの考え方

■ 20〜30代前半

  • 転職・転勤・家族構成の変化が多い時期

  • 住み替えの可能性が高い

👉 将来の柔軟性を重視するなら不向き


■ 30代後半〜40代

  • 住む場所や働き方が固まり始める

  • 高性能住宅で資産価値を維持できるなら検討余地あり

👉 ただし「月々を下げたい」だけの選択は危険


■ 50代以上

  • 老後に残価が残るリスク

  • 相続時に家族へ負担を残す可能性

👉 借金を減らす設計の方が安心


【年収別】残クレ住宅ローンの注意点

■ 年収400万円未満

  • 総返済額増加の影響を受けやすい

  • 修繕費や金利上昇に耐えにくい

👉 避けた方が無難


■ 年収400〜700万円

  • 家計に余力があるかが分かれ目

  • 残価精算時の資金計画が必須

👉 出口(完済・売却)を必ず想定


■ 年収700万円以上

  • 資産運用や繰上返済と併用できる人向け

  • 仕組みを理解した上での選択が前提


【所有資産額別】残クレが向く人・向かない人

  • 金融資産がほとんどない → 不向き

  • 預貯金500〜1,000万円程度 → 老後資金とのバランスに注意

  • 十分な金融資産がある → 条件次第で選択肢


残クレ住宅ローンは「覚悟が必要なローン」

残クレ住宅ローンは、
誰にとっても得な魔法のローンではありません。

  • 月々は楽になる

  • しかし総支払額は増えやすい

  • 将来の自由度は下がりやすい

だからこそ大切なのは、

「今払えるか」ではなく
「人生の後半まで含めて納得できるか」

家も住宅ローンも、
長く付き合うものです。

「楽そう」に見える選択ほど、
一度立ち止まって、全体像を確認することが
後悔しない家づくりにつながります。

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