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  3. 暑い夏、家を涼しくするために考えたい「屋根断熱」と「天井断熱」

最近のように厳しい暑さが続くと、
「涼しい家づくり」を考える方が増えてきています。

家づくりの初期では間取りや
デザインが重視されますが、
それらが固まると「暑さ・寒さ」への
対応が次のテーマになります。

特に、屋根や天井の断熱に注目が集まります。

屋根断熱と天井断熱、どっちがいいの?

屋根や天井の断熱には大きく2種類の方法があります。

  • 屋根断熱:屋根の形に沿って断熱層を設ける方法。小屋裏まで断熱空間に含まれます。

  • 天井断熱:居住空間の真上、水平な天井面に断熱層を設ける方法。小屋裏は外気に近い状態になります。

見た目では分かりませんが、この2つは
コストや性能、メンテナンス性などで大きく異なります。

天井断熱のメリットと注意点

天井断熱は最も一般的な断熱方法です。

メリット

  • コストが安い:水平な天井面に断熱材を置くだけなので、施工が簡単で安価。

  • 重力の影響が少ない:施工後も断熱材がずれたり落ちたりしにくい。

デメリット

  • 気密処理が難しい:間仕切りとの取り合いで気密が確保しづらく、施工の手間が増える。

  • 照明や換気設備に影響:ダウンライトなどの埋め込み照明が設置しにくく、専用のケースが必要に。

  • 空調ダクトが通しにくい:断熱層を貫通させたくないため、全館空調との相性はやや悪い。

屋根断熱のメリットと新たな活用法

屋根断熱はややコストがかかりますが、
その分得られるメリットも大きくなります。

空間を活かせる

  • 勾配天井やロフトを設けることができ、開放感のある間取りが可能に。

  • 小屋裏空間を活かした小屋裏冷房空調ダクトのスペースとしても利用できます。

メンテナンスがしやすい

  • 空調機器や換気システムのメンテナンススペースを確保しやすく、作業も簡単。

  • 第一種換気との相性も良く、除湿効率も高いため、体感温度の改善や省エネ効果も期待できます。

実験中の新しい全館空調の仕組み

私たちは現在、壁掛エアコンと
第三種換気と組み合わせで、
最少のランニングコストと
最少のメンテナンスコストで
最高のパフォーマンス(温度と湿度)が出せる
空調換気一体型モデルを推進中です。

「全館空調って本当に快適なの?」
「電気代は?」といった疑問を持つ方にも、
ぜひご覧いただきたい試みです。

断熱の厚みは「屋根でも天井でも」妥協しないで

最後に最も大事なことをお伝えします。

屋根断熱・天井断熱に限らず、
断熱材の厚みはしっかり確保することが
何より重要
です。

例えば壁の断熱が100mmであれば、
屋根や天井にはその倍の200mm
確保するイメージで。

※弊社の屋根断熱は300mmが標準です。

これは夏だけでなく冬にも効果的で、
一年を通して快適な住環境をつくる
土台となります。


見えない場所にこそ、お金と知恵を
かけるのが本当に快適な家づくりです。

これから家を建てる方は、屋根・天井の
断熱の選択を慎重に検討してみてください。

未来の光熱費・快適性・健康への投資になるはずです。

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