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  3. 後からお金がかかる住宅設備の見分け

今回は住宅設備について、
「後からお金がかかるかどうか?」
という視点で解説していきます。

「設備」と聞くとエアコンやキッチンなどを
イメージされるかもしれませんが、
実はもっと広い意味で使われています。


設備ってどこまで?動くものは全部!

住宅における「設備」は、
以下のような動くものすべてを含みます。

  • エアコン・換気扇

  • トイレ・洗面・キッチンの水栓

  • 窓・ドア・引き戸

  • 給湯器・照明器具

  • カーテンレールや薪ストーブ、インターホンなど

そして、これら設備は「動く」からこそ、
摩耗して壊れる=消耗品でもあります。
つまり、後から修理費や交換費が
かかる可能性がある、というわけです。


魔法の言葉に注意!「あとでお金がかかる」サインとは?

設備選びのときに、建築会社から
こんな言葉を聞いたことはありませんか?

  • 「うちのオリジナルです」

  • 「これは弊社だけの製品です」

  • 「他社では扱っていません」

これらはすべて、
「あとでお金がかかる」設備のサイン。

なぜかというと、
他社でメンテナンスや交換ができない=その会社に頼るしかない=費用が高くなりがちだからです。

将来的にその会社がなくなっていたら、
そもそも対応できない…なんてことも。


実例① 大開口の窓

HMの人気の「天井まである大きな窓(例:高さ2.7m)」。

見た目は素敵ですが、
一般流通している窓(約2.4m以下)
に比べて高額で、メンテナンスも特殊。

他社で修理できず、
元のメーカーに依頼するしかありません。

将来、ガラス交換や部品修理が
必要になった時、大きなコストになる
可能性が高いのです。


実例② オリジナル空調システム

「当社オリジナルの全館空調システム」は、よくある設備の一つ。

快適性は高いものの、
20〜30年後に故障した際、
修理可能な部品が入手できるとは
限りません。

その会社が存続していなければ、
代替手段すらなくなる恐れも。

※導入時は、図面や仕様を必ず残しておくことが大切です。


実例③ 洗面水栓のタイプによる差

壁出しタイプの水栓はオシャレで
人気ですが、交換時に壁内部の
配管工事が必要なため、費用が高くつきます。

一方、ホームセンターでも販売されている
「カウンター上取付型」の水栓は、
自分で交換できる可能性があり、
生涯コストを抑えられます。


実例④ シャワー水栓とトイレの部品

おしゃれな一体型シャワー水栓(天井から水が出るタイプなど)は、見た目は良くてもメンテが大変。

対して、一般的なハンドシャワー型なら、
ホームセンターや通販でも簡単に
交換部品が手に入ります。

トイレも「タンク・便座・便器」が
別売りのタイプを選べば、
壊れたパーツだけ交換できるので経済的です。


実例⑤ 引き戸・ドア・鍵

建材メーカーの
「既製品の建具(ドア・引き戸)」には、
専用の部品しか合わないことが多く、
部品代・工賃ともに割高。

一方、大工さんの造作建具や
汎用品を使えば、戸車や鍵などの
部品がホームセンターで手に入ることが多く、
自分で修理できるケースも。


ポイントは「一般化されているかどうか」

では、どうすればいいのか?

結論はシンプルです。

🔑 ホームセンターや量販店で買えるものを使えば、あとでお金がかからない!

ホームセンターにあるということは、
「一般的で、普及していて、
交換しやすい」という証拠。

どの工務店でも対応可能です。

一方、独自規格・限定製品・新しい設備は
かっこよくても、
交換部品の入手が難しい=コストが高くなりやすいのです。


こだわるべきところと、抑えるべきところ

もちろん、すべてを安価な一般品にしなさいという話ではありません。

見た目にこだわる場所や、
使い勝手が大事な場所は、
ある程度の「こだわり設備」を
選ぶのも素敵なことです。

ただし、
あとからお金がかかる部分を
「知らずに」選ばないこと
が大事なのです。

設備選びは、「かっこいい」だけではなく、
「あとでいくらかかるか?」という視点も忘れずに!

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