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  3. 「パッシブ換気」

全館冷暖房の前提条件

全館冷暖房の家を実現するためには、

高気密高断熱が不可欠です。

 

何度もお伝えしていますが、

断熱性能の基準として

断熱等性能等級6(HEAT20 G2)が

必要最低基準です。

これにより、エアコン1台で全館冷暖房を

実現する性能が確保されます。

エアコン1台の重要性

断熱等性能等級6の性能を下回る場合、

エアコン1台で全館冷暖房を行うことは不可能です。

エアコンをフル稼働しても、

室温が最適な温度に達しなかったり、

室内に温度むらが発生する可能性が高くなります。

 

APF6.0の能力を持つエアコンを使用しても、

実質的な効率はAPF2.0程度に低下することもあります。

エアコンの効率が低下すると、

通常運転の3倍の電気代がかかることになります。

エアコン1台にこだわる理由は、

台数が少ないほど電気代が安くなるためです。

また、10年から13年ごとのエアコンの

買い替え費用も最小限に抑えられます。

断熱性能とコストの比較

断熱等性能等級5の住まいで

各室エアコンを間欠運転するよりも、

断熱等性能等級6にして

エアコン1台を連続運転する方が、

イニシャルコストから

生涯コストまで安く済みます。

住宅ローンと光熱費の1年分の合計金額を

比較すれば、その差は明らかです。

換気システムの生涯コスト

もう一つ生涯コストに大きく

影響を与えてる要因として

「換気システム」があります。

 

第1種換気や第3種換気など、

種類によって異なりますが、

モーターを使用しているため、

13年から15年に1回は交換が必要です。

50年間で3回交換する場合、

メンテナンスコストは

約90万円から120万円かかります。

 

新築時のコストを含めると、

生涯コストは120万円から160万円になります。

パッシブ換気の利点

「パッシブ換気」は電力などの動力を使用せず、

空気の温度差で換気を行うため、

新築時のイニシャルコストだけで、

その後のメンテナンスコストがほとんどかかりません。

空調設備と換気設備が一体と

なった機器もありますが、

ほとんどが高額で、交換時に掛かるコストは、

新築時を上回ることがほとんどです。

最低でも新築時と同じコストは掛かります。

最後に

全館冷暖房や全館空調の住まいでは、

空調システムだけでなく、

高性能住宅のもう一つの重要な

要素である「換気システム」にも

こだわってみてはいかがでしょうか。

 

動力を使用しない

「パッシブ換気」を導入することで、

長期的なコスト削減と

快適な住環境を実現できます。

空調システムを検討すると同時に

「パッシブ換気」も検討してみてください。

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