1. TOP
  2. BLOG
  3. 住まいと向き合った一年の総括

― 健康・安全・将来まで考える家づくりを伝え続けて ―

今年一年、私は「住まい」をテーマに、多くのブログを書いてきました。

断熱や気密、耐震、湿度、入浴時の安全、老後の暮らしまで、一見すると専門的で難しそうな内容ばかりです。しかし、その根底にあった問いはとてもシンプルでした。

「この家で、家族は長く健康に、安心して暮らせるのか」という問いです。

日本の住宅は、世界的に見ても「寒さ」や「温度差」が大きな課題を抱えています。冬のヒートショック、夏の熱中症、足元の冷えによる体調不良。

これらは決して高齢者だけの問題ではなく、子どもから現役世代まで、すべての人に関係する住環境の問題です。

今年は、こうした健康リスクを「我慢」や「気合い」で乗り切るのではなく、住まいの性能で根本から減らすという視点を大切にしてきました。

特に繰り返し伝えてきたのが、「冬でも室温を下げすぎないこと」「家の中の温度差を小さくすること」の重要性です。

断熱性能や気密性能は、快適さのためだけのものではありません。血圧の安定、睡眠の質、免疫力の維持など、日々の体調と密接につながっています。

住まいの性能が、病気の予防や健康寿命に影響するという事実を、できるだけ分かりやすく伝えることを心がけました。

また、地震や災害への備えも大きなテーマでした。

耐震等級や構造の話は専門的になりがちですが、「命を守る最低限の備え」という視点で考えると、その重要性は明確になります。

地震は選べませんが、どんな家に住むかは選ぶことができる。だからこそ、目に見えない構造や計算の部分にも目を向けてほしい、そんな思いでブログを重ねてきました。

さらに、今年は「老後」や「将来の暮らし」にも多く触れました。

今は問題なくても、年齢を重ねることで暮らしにくくなる家は少なくありません。段差、寒さ、動線、入浴環境。これらはすべて、元気なうちには見過ごされがちです。

しかし、住まいは数十年使い続けるもの。今の快適さだけでなく、10年後、20年後の自分たちを守る視点が必要だと感じています。

一年を振り返って強く思うのは、「良い家づくりに、派手さはいらない」ということです。大切なのは、数字や流行ではなく、家族の暮らしを丁寧に想像すること。

そして、住まいが人の体と心に与える影響を正しく知ることです。その積み重ねが、後悔のない家づくりにつながります。

これからも、住まいを単なる「建物」ではなく、人生を支える基盤として捉え、分かりやすく伝えていきたいと思います。

今年、書き綴ってきた記事が、誰かの暮らしを見直すきっかけになっていれば、これ以上うれしいことはありません。

共有する