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  3. 高性能住宅で「夏にカラッとしない」問題を考える

断熱性能が高い高性能住宅で、
室内の湿気がスッキリ取れない
という話しをよく聞きます。

設定温度を27.5〜28℃にしても
相対湿度が70%を切らず、
不快感が残る。

絶対湿度に換算すると約16g/kgで、
快適ライン(11〜12g/kg)に届かない
という状況です。


エアコンが止まることで除湿できない

問題の一因は
「高性能住宅ゆえにすぐに
設定温度に達してしまい、
エアコンが止まる」ことです。

エアコンは温度が下がれば停止し、
その間に湿気が十分取れません。

さらに止まった瞬間にフィンから
結露水が再放出されるため、
いたちごっこになってしまいます。


湿気の多い地域では

第一種換気で外気湿度を
ある程度カットしても、
湿気が非常に多い地域では、
相対湿度70%を下回らないというのは
珍しくない現象といえます。


お奨めの解決方法

私がお奨めする方法は以下の通りです。

  1. 冷房+暖房の同時運転
     片方を冷房、もう片方を弱い暖房にして、熱を加えることで冷房側が止まらないようにする方法です。

  2. 意図的に熱を取り込む
     窓からの日射やエアコンのリターンに外気の一部を入れて顕熱を与えることで、エアコンを動かし続ける工夫も有効です。

  3. 再熱除湿エアコンや除湿専用機の導入
     再熱除湿なら「冷えすぎない除湿」が可能です。また、ダイキンの「カライエ」のような除湿専用機を使えば、湿度センサーで50%までしっかり下げられます。


新築計画中の方へのアドバイス

これから家を建てる方にぜひ伝えたいのは、
「エアコンの設置場所をよく考えること」です。

高い位置につければ冷房は効きやすいですが、
暖房には工夫が必要。

また、湿気を取るには
「エアコンを止めない仕組み」が重要だと
覚えておいてください。

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