松尾メソッド
家づくりブログ

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私たちが住む6地域での最適なUA値は?

「新建ハウジング」という私たちが読む業界紙の

 

2024年3月20日号で「東京ゼロエミ住宅」に

 

関する記事がトップに掲載されました。

 

※東京ゼロエミ住宅は、

東京都が定める独自の省エネ住宅認証制度です。

この制度は、東京都環境基本計画で掲げられた

「家庭部門のエネルギー消費量の削減に向けた

住宅の環境性能向上」の推進を目的としています。

 

その東京独自の基準には、水準AとしてUA値0.35が設定されています。

 

この設定値は、以前から私が松尾先生の指導の中で、

何度も教えて頂いた最も合理的な基準G2.5

(あるいはG6.5とも呼ばれる)という水準です。

 

UA値0.35の意義

松尾先生がおっしゃった言葉をお借りすると、

「現時点での総コストを考えると、

経済的に厳しいG3をトップに設定せず、

この水準を採用したことは、

全体としてのCO2削減に良い影響を与える」

という結果につながります。

 

G3をトップに設定すると、

その高い目標を達成するために、

建築主さんに大きなコスト負担を強いたり、

施工技術に対して理解が

深まっていない工務店に施工を任すという、

施工リスクが増大する懸念があります。

G3を達成できる住宅の省エネ効果は大きいものの、

これらの理由から、多くの建築主さんが、

最初から諦めてしまったり、

 

また、施工技術に自信のない工務店が、

「ここまでの高性能な家は必要ないですよ」

などと根拠のない説明をする可能性があるからです。

 

またその反面、今回のような水準に設定することで、

現在すでにG2をクリアした住まいを建てている

弊社のような工務店が

「もう少し頑張ろう!」

という気持ちが強くなります。

 

その結果、「一軒あたりの省エネ効果 × 取り組み軒数」により、

総省エネ効果が向上することが期待できます。

 

東京の特殊性とUA値の調整

東京では土地が狭く、南からの日射取得が

難しい敷地が多いため、UA値0.35でも十分と考えています。

 

しかし、東京以外の地域では、

南に大きな窓を確保することで、

UA値が多少悪化しても

年間の暖房費やCO2排出量が減少します。

従って、土地が広い地域では

UA値0.38まで緩和することが重要です。

 

基準をクリアするために

南窓を小さくしてしまうような

本末転倒は絶対にやめましょう!

 

日射取得と熱損失のバランス

最近では、太陽光発電を設置することが前提となり、

日没後から朝方まで室温が落ちにくいか

どうかが重要性を増しています。

南北に細長い住宅では南面の窓を

大きく取るのが良いですが、

正方形に近い住宅や東西に細長い住宅では、

必ずしも1、2階全てを掃き出し窓に

するのがベストとは言えなくなっています。

 

将来のリスクとUA値

寒冷化のリスクは低いものの、

パンデミックや紛争のリスクは高まっています。

そのため、最適なUA値を設定し、

前提条件をしっかりと考慮した上での

住宅づくりが重要です。

 

UA値が低いこと自体は良いことですが、

それだけでは快適な家にはなりません。

 

まとめ

UA値の最適化は、単に数値を追求するのではなく、

地域の特性や前提条件を考慮した上で

行うことが重要です。

 

最適なUA値を見つけるためには、

日射取得や熱損失、

そして将来のリスクをバランスよく

考える必要があります。

住宅づくりは簡単ではありませんが、

正しい情報とアプローチを持つことで、

より快適で持続可能な住宅を実現できます。

 

正しい情報とそうでない情報の見極めが、

住まいづくりを検討中の方にとっての

一番の課題かもしれません。

 

難しいかもしれませんが、

この点を重く考えて、

住まいづくりをスタートしてほしいと願っています!

 

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